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【テニス】加藤唯が全仏オープン2023で失格処分…なぜ?罰則も含めて徹底調査    

1994年11月21日生まれ、現在29歳の女子プロテニスの加藤未唯(かとう みゆ)選手。特にダブルスで活躍している選手で、女子ダブルスでは2016年全米オープンで3回戦進出、2017年全豪オープンではベスト4。また混合ダブルスでは2023年全仏オープンで優勝の経験もあります。その加藤選手ですが、2023年の全仏オープン女子ダブルスで失格処分を受けたのはみなさんご存知でしょうか?

そこで今回は、女子テニス・加藤未唯選手の失格処分や罰則などについて徹底調査してみました!

女子テニスの加藤未唯はなぜ失格になったの?

2023年6月4日に行われたテニスの全仏オープン(テニスコート 種類はクレー)女子ダブルス3回戦。加藤未唯/アルディラ・スーチャディ組とサラ・ソリベス=トルモ/マリエ・ブズコバ組の対戦で、6-7、3-1で迎えた第5ゲームの第2セット途中に問題のシーンが。

スーチャディ選手がリターンミスした後、加藤選手がボールを相手コートにバックハンドで返球。そのボールがコート後方にいたボールガールにノーバウンドで直撃。ボールガールは屈んでよけようとしたものの、ボールは後頭部に当たり、胸を抑えながらずっと涙を流していました。

加藤未唯は歩み寄って謝罪

ボールが直撃した後、加藤選手はそのボールガールに歩み寄り謝罪しています。1度は「警告」が下され、主審も「故意ではない」と判断。しかし対戦相手からの抗議により、主審やスタッフで再度確認が行われたところ、加藤選手の返球は危険行為とみなされ、裁定が加藤選手ペア失格へ変わりました。ただこの時、対戦相手はボールが直撃した瞬間は見ていなかったといいます。

女子テニスの加藤未唯が失格となった後…

失格となった加藤選手は涙を流しながらコートを後にしました。そして翌日、6月5日に加藤選手は失格となったことを不服とし、大会側に提訴しています。

またこの危険行為により、賞金没収とポイント剥奪の処分を受けたと加藤選手は自身のSNSで明かしています。

4大大会のルールブックでの「危険行為」

4大大会(グランドスラム)のルールブックでは、

  • 意図的にコート外に球を打つこと
  • コート内で危険または無謀に球を打つこと
  • 結果を無視した過失で球を打つこと

をボールの乱用と定義し、違反の対象行為としています。プレー中以外ではたとえ意図的でなくても危険な球を打つと罰則の対象になるのです。過去には2020年全米オープン男子シングルス4回戦で、ノバク・ジョコビッチ選手(当時世界ランキング1位)がコートの後ろに打ったボールが線審を直撃。危険行為で失格、罰金も科されました。

テニスのコードバイオレーションとは?

コードバイオレーション(Code Violation)とは、故意に試合を遅らせるなど、スポーツマンシップに則るテニスの行動規範に反する言動のことです。コードバイオレーションをすると、

  • 1回目→警告
  • 2回目→相手に1ポイント
  • 3回目→相手に1ゲーム入る

主審次第では3回目から「失格」となる場合もあります。4回目以降は、その都度「相手に1ゲーム入る」もしくは「失格」となり、その行為が悪質な場合は、1回目から失格となるケースも。また、失格になった選手は賞金や他のトーナメントの出場権を剥奪されるなど色々な罰則があります。

コードバイオレーション一覧

  • 時間を守らない(試合開始時間になってもコートに現れない等)
  • 試合の遅延行為(サーブは25秒以内に打つなど様々な時間が定められている)
  • ボールやラケットを雑に扱う(ラケットを叩きつけるなどの行為等)
  • 言葉や仕草で侮辱行為をする(相手選手や審判を罵るなどの行為等)
  • 試合中のアドバイス(観客席からコーチが指示やアドバイスを送ることは禁止)
  • やる気がないプレー(相手選手、審判やスタッフ、観客にも失礼な行為)
  • スポーツマンシップに反する行為

まとめ

今回は、2023年全仏オープン女子ダブルスでの騒動、女子テニス・加藤未唯選手の失格処分や罰則などについてまとめてみました。加藤選手の返球があと10cm、20cmずれていてボールガールに直撃さえしなければ失格にはなっていなかったと思うので、不運でもあるような気はしますが…。「イラっ」として強めに返球してしまったのであれば反省は必要です。

この失格騒動の後の混合ダブルスでは見事優勝を飾った加藤未唯選手、喜びもひとしおだったのではないでしょうか。そんな加藤未唯選手の今後の活躍を応援しています!